紹介予定派遣事業を行うには、有料職業紹介事業と労働者派遣事業の許可が必要です。

紹介予定派遣の許可要件・労働者派遣事業との兼業


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特定社会保険労務士 松山 剛

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紹介予定派遣事業

紹介予定派遣は、有料職業紹介と人材派遣の許可が必要!

 紹介予定派遣とは

 紹介予定派遣とは、労働者派遣のうち、派遣元事業主が労働者派遣の開始前又は開始後に、派遣労働者及び派遣先について、許可を受け又は届出をして職業紹介(派遣労働者・派遣先の間の雇用関係の成立のあっせん)を行い、又は行うことを予定してするものです(派遣法第2条6号)。
 派遣先にとっては、派遣期間中にその派遣された派遣労働者のスキルや人格が自社に適しているかを見極めることができ、派遣社員にとっては、派遣先が正社員として働いていける企業であるか、職場環境などを見極めることができます。このような企業と労働者双方にとって、新たな人材確保策または就職活動の手段として、非常に注目されています。

 労働者派遣事業と職業紹介事業との兼業(許可基準)

 紹介予定派遣を行うためには、一般労働者派遣事業及び職業紹介事業の両方の許可が必要です。従って、派遣事業との職業紹介事業を兼業する場合に次に掲げる要件をすべて満たしている必要があります。

 求職者に係る個人情報と派遣労働者に係る個人情報が別個に作成されること等事業運営につき明確な区分がなされていること。当該要件を満たすには、次のいずれにも該当することが必要であること。
@ 労働者に希望に基づき個別の申込がある場合を除き、同一の者について労働者派遣に係る登録と求職の申込みの受付を重複して行わず、かつ、相互に入れ換えないこと。
A 派遣の依頼者又は求人者の希望に基づき個別の申込みがある場合を除き、派遣の依頼と求人の申込みを重複して行わず、かつ、相互に入れ換えないこと。
B 派遣労働者に係る個人情報と求職者に係る個人情報が別に管理されること。
C 派遣先に係る情報と求人者に係る情報が別に管理されること。
D 労働者派遣の登録のみをしている派遣労働者に対して職業紹介を行わないこと。また、求職申し込みのみをしている求職者について労働者派遣を行わないこと。
E 派遣の依頼のみをしている者に対して職業紹介を行わないこと。また、求人申込みのみをしている求人者に対して労働者派遣を行わないこと。

 平成16年3月の改正により、職業紹介責任者と派遣元責任者の兼任及び両事業に係る直接担当職員の兼任ができることとなりました。

紹介予定派遣の場合は、
@ 派遣就業開始前又は派遣就業期間中の求人条件の明示
A 派遣期間中の求人・求職の意思の確認及び採用内定
B 派遣就業開始前の面接、履歴書の送付等の派遣先が派遣労働者を特定することを目的とする行為
 を行うことができますが、紹介予定派遣の実施に際しては、以下の@からEに留意してください。

(1) 紹介予定派遣の派遣受入期間
 紹介予定派遣の場合は、同一の派遣労働者について6カ月を超えて労働者派遣を行ってはなりません。
(2) 派遣先が派遣労働者を雇用しない場合等の理由の明示
 派遣元事業主は、紹介予定派遣を行った派遣先が職業紹介を受けることを希望しなかった場合又は職業紹介を受けた派遣労働者を雇用しなかった場合には、派遣労働者の求めに応じ、派遣先に対し、それぞれの理由を書面、ファクシミリ又は電子メールにより明示するよう求めなければなりません。
 また、派遣先は、派遣元事業主の求めに応じて、それぞれの理由を派遣元事業主に対し書面、ファクシミリ又は電子メールにより明示しなければなりません。さらに、派遣元事業主は、派遣先から明示された理由を、派遣労働者に対して書面により明示しなければなりません。
(3) 紹介予定派遣に関する事項の記載及び明示等
 紹介予定派遣の場合は、労働者派遣契約、派遣労働者への就業条件明示書、派遣元管理台帳及び派遣先管理台帳の所定の欄に、紹介予定派遣に関する事項を記載してください。
 また、派遣元事業主は、紹介予定派遣に係る派遣労働者を雇い入れる場合はその旨を派遣労働者に明示すること、既に雇い入れている労働者を新たに紹介予定派遣の対象とする場合はその旨を労働者に明示し、同意を得ることが必要です。
(4) 派遣労働者の特定に当たっての年齢・性別による差別防止に係る措置
 派遣先は、紹介予定派遣に係る派遣労働者の特定等を行うに当たっては、直接雇用する場合と同様に、性別や年齢を理由とする差別的取扱いを行ってはなりません。
(5) 派遣労働者の特定
  派遣先は、紹介予定派遣について派遣先が派遣労働者を特定することを目的とする行為が認めれられるのは、あくまでも円滑な直接雇用を図るためであることに鑑み、派遣先が、試験、面接、履歴書の送付等により派遣労働者を特定する場合は、業務遂行能力に係る試験の実施や資格の有無等、社会通念上、公正と認められる客観的な基準によって行われることが必要です。
(6) その他
 派遣先は、紹介予定派遣により雇い入れた労働者については試用期間を設けないようにしなければなりません。
「紹介予定派遣に関する事項」とは、以下に記載する事項です。
@ 紹介予定派遣である旨
A 紹介予定派遣を経て派遣先が雇用する場合に予定される雇用契約の期間の定めの有無
B 紹介予定派遣を受けた派遣先が、職業紹介を受けることを希望しなかった場合又は職業紹介を受けた者を雇用しなかった場合には、それぞれの理由を、書面の交付、ファクシミリを利用する送信、又は電子メールの送信の方法により、派遣元事業主に明示する旨
C 紹介予定派遣を経て派遣先が雇用する場合に、年次有給休暇及び退職金の取扱いについて、労働者派遣の期間を勤務期間に含めて参入する場合はその旨


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