| 一般労働者派遣事業許可申請 |
一般労働者派遣事業を行おうとする者は、事業主の主たる事業所の所在地を管轄する都道府県労働局を経て、厚生労働大臣に対して許可の申請をしなければなりません(派遣法第5条、則第1条の2、則第19条)。
一般労働者派遣事業を行おうとする場合は、事業主の主たる事務所を管轄する都道府県労働局(以下「事業主管轄労働局」という。)を経由して厚生労働大臣に対して、書類を添付して許可の申請をしなければなりません。申請は事業主単位(会社単位)で行いますが、事業主は申請に際して一般労働者派遣事業を行おうとする各事業所の名称等について申請書に記載するとともに、事業所ごとに事業計画等の書類を提出することが必要です。
(事業所の意義)
「事業所」とは、労働者の勤務する場所又は施設のうち、事業の内容としての活動が有機的、組織的に行われる場所のことであり、作業組織上相当の独立性を有するものです。
具体的には、雇用保険の適用事業所に関する考え方と基本的に同一であり、次の要件に該当するか否かによって判断されることになります。
| @ | 場所的に他の(主たる)事業所から独立していること。 |
| A | 経営(又は業務)単位としてある程度の独立性を有すること。すなわち、人事、経理、経営(又は業務)上の指導監督、労働の態様においてある程度の独立性を有すること。 |
| B | 一定期間継続し、施設としての持続性を有すること。 |
事業主が許可を受け、または届出る必要があるのはこの「事業所」のうち、「一般労働者派遣事業を行う事業所」ですが、これは、実質的に一般労働者派遣事業の内容となる業務処置、すなわち、派遣労働者に対して派遣就業の指示を行い労働に従事させていると評価できる事業所であって、具体的には、派遣法第34条の就業条件の明示、派遣労働者に係る雇用契約の締結若しくは派遣労働者となろうとする者の登録、派遣労働者に係る雇用管理の実施等の事務の処理機能を有している、いわば、派遣労働者が帰属する事業所のことです。
このため、派遣労働者の教育訓練のみを行う事業所、派遣労働者の募集のみを行う事業所、派遣先の開拓のみを行う事業所、労働者派遣事業に係る会計、財務の処理のみを行っている事業所等については、一般労働者派遣事業を行う事業所ではないと判断され、その事業所については、許可申請及び届出は必要ないことになります。
| 一般労働者派遣事業許可の欠格事由 |
厚生労働大臣は許可の欠格事由に該当しないことを確認し、許可基準に合致するか否かを審査した上で、労働政策審議会の意見を聴き、許可するかどうかを決定します。
| @ | 欠格事由(派遣法第6条、令第3条)(禁固以上の刑又は一定の労働法等に違反して罰金の刑に処せられ、その後5年を経過しない等)に該当する者は、一般労働者派遣事業の許可を受けることができません。 |
| A | 許可基準(派遣法第7条、則第1条の2)を満たしている場合でなければ、一般労働者派遣事業の許可を受けることができません。 |
〜許可の具体的な欠格事由〜
次のいずれかに該当するときは、一般労働者派遣事業の許可を受けることができません。
1.法人の場合
| @ | 労働基準法、職業安定法など労働に関する一定の法律の規定に違反し、または刑法等の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過していない場合 |
| A | 破産宣告を受け復権していない場合 |
| B | 許可の取り消しの規定により一般労働者派遣事業の許可を取り消され、その許可取り消しの日から起算して5年を経過していない場合 |
| C | 法人の役員のうちに、禁固以上の刑に処せられるなど一定の要件に該当する者がある場合 |
| @ | 禁固以上の刑に処せられ、一定の要件に該当していない者 |
| A | 成年被後見人、被保佐人または破産者で復権していない者 |
| B | 許可の取り消しの規定により、個人事業主として受けていた一般労働者派遣事業の許可を取り消され、その許可の取り消しの日から起算して5年を経過していない者 |
| C | 一般労働者派遣事業について法定代理人から営業の許可を受けていない未成年者であって、その法定代理人が上記@〜Bのいずれかに該当する者 |
| 一般労働者派遣事業許可の許可基準 |
一般労働者派遣事業の許可を受けるためには、一定の欠格事由に該当しないことのほか、次の基準を全て満たす必要があります。
| 当該事業が専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的として行われるものでないこと。 | |
| 申請者が当該事業の派遣労働者に係る雇用管理を適正に行うに足りる能力を有するものであること。 | |
| (1) | 派遣元責任者に関する判断 |
| (2) | 派遣元事業主に関する判断 |
| (3) | 教育訓練に関する判断 |
| ・ | 派遣労働者(登録者を含む。)に対する能力開発体制が整備されていること |
| ・ | 派遣労働者に受講を義務付けた教育訓練について費用を徴収するものでないこと |
| 個人情報を適正に管理し、派遣労働者等の秘密を守るために必要な措置を講じていること。 | |
| (1) | 派遣労働者等の個人情報を適正に管理するための事業運営体制が整備されていること |
| (2) | 派遣労働者等の個人情報を適正に管理するための措置が講じられていること |
| 申請者が当該事業を的確に遂行するに足りる能力を有するものであること | |
| (1) | 財産的基礎に関する判断 |
| @ | 資産(繰延資産及び営業権を除く。)の総額から負債の総額を控除した額(以下「基準資産額」という。)が1千万円に当該事業主が一般労働者派遣事業を行う(ことを予定する)事業所の数を乗じた額以上であること |
| A | 基準資産額が負債額の7分の1以上であること |
| B | 事業資金として自己名義の現金預金の額が8百万円に当該事業主が一般労働者派遣事業を行う(ことを予定する)事業所の数を乗じた額以上であること |
| (2) | 組織的基礎に関する判断 |
| ・ | 登録者300人当たり1人以上の登録者に係る業務に従事する職員の配置 |
| ・ | その他 |
| (3) | 事業所に関する判断(面積はおおむね20平方メートル以上) |
| (4) | 適正な事業運営に関する判断 |
| ・ | 名義貸しの禁止 |
| ・ | その他 |
| 民営職業紹介事業と兼業する場合の許可の要件 | |
| ・ | 事業運営の区分に関する判断 |
| 海外派遣を予定する場合の許可の要件 |
| 一般労働者派遣事業許可の許可申請 |
一般労働者派遣事業を行うとする場合は、次に掲げる書類を事業主の主たる事務所を管轄する都道府県労働局(以下「事業主管轄労働局」という。)を経由して厚生労働大臣に提出しなければなりません。許可申請書には、(手数料12万円+5万5千円×(一般労働者派遣事業を行う事業所数−1)としての収入印紙及び登録免許税(9万円)の納付に係る領袖証書を貼付する必要がありますが、事業主管轄労働局の指示に従ってください。なお、収入印紙が消印された後は手数料は返却されません。また、申請は、事業主単位(会社単位)で行うものですが、申請の際は一般労働者派遣事業を行おうとする事業所の名称等を@の申請書に記載するとともに、※印の書類を事業所ごとに提出しなければなりません。
| 法人の場合 | |
| @ | 一般労働者派遣事業許可・許可有効期間更新申請書(様式第1号) 3通(正本1通、写し2通) |
| A | 一般労働者派遣事業計画書(様式第3号) 3通(正本1通、写し2通) |
| B | 以下に掲げる添付書類(正本1通、写し1通) |
| 定款または寄附行為 | |
| 登記事項証明書 | |
| 役員の住民票(本籍地の記載のあるもの。外国人にあっては、外国人登録証明書。)の写し及び履歴書 | |
| 貸借対照表及び損益計算書 | |
| 法人税の納税申告書(別表1及び4)の写し | |
| 法人税の納税証明書(その2所得金額) | |
| 事業所の使用権を証する書類(賃貸契約書等)※ | |
| 派遣元責任者の住民票の写し及び履歴書※ | |
| 個人情報適正管理規程※ | |
| 個人の場合 | |
| @ | 一般労働者派遣事業許可・許可有効期間更新申請書(様式第1号) 3通(正本1通、写し2通) |
| A | 一般労働者派遣事業計画書(様式第3号) 3通(正本1通、写し2通) |
| B | 以下に掲げる添付書類(正本1通、写し1通) |
| 住民票(本籍地の記載のあるもの。外国人にあっては、外国人登録証明書。)の写し及び履歴書 | |
| 所得税の納税申告書の写し | |
| 所得税の納税証明書(その2所得金額) | |
| 預金残高証明書 | |
| 不動産の登記事項証明書 | |
| 固定資産税評価額証明書(資産) | |
| 事業所の使用権を証する書類(賃貸契約書等)※ | |
| 派遣元責任者の住民票の写し及び履歴書※ | |
| 個人情報適正管理規程※ | |
〜添付書類に関する留意事項〜
| (1) | 住民票の写しの交付を市区町村長に請求する場合には、必ず請求事由として、労働者派遣事業実施のために必要である旨を記載してください。なお、外国人の方は、外国人登録証明書が住民票の写しに相当します。 |
| (2) | 履歴書には氏名、生年月日、現住所、職歴(雇用管理歴がある場合には、雇用管理歴を記載してください。)、役職員への就任解任の状況、賞罰について記載してください。 |
| (3) | 派遣元責任者は、許可の申請に先だって、派遣元責任者講習会を受講しなければなりません。この講習は、関係法令、派遣元責任者の職務等について理解を深めていただき、派遣元事業所における適正な雇用管理及び事業運営の適正化に資することを目的とするものです。講習は、厚生労働省に開催を申し出た団体が計画的に開催しています。 |
〜登録免許税の課税〜
| (1) | 一般労働者派遣事業の許可申請を行おうとする者は登録免許税を納付しなければなりません(登録免許税法(昭和42年法律第35号)第3条)。納税額として、許可一件当たり9万円が課されることとなっています。(登録免許税法別表第1第81号) |
| (2) | 登録免許税については、登録免許税の納付に係る領収証書を申請書(様式第1号の第1面の裏面)に貼って提出することとなっています。また、納付方法は、現金納付が原則となっており、国税の収納機関である日本銀行、日本銀行歳入代理店(銀行や郵便局)または都道府県労働局の所在地を管轄する税務署において、登録免許税の相当額を現金で納付することとなっています(国税通則法(昭和37年法律第66号)第34条)。 |


